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December 08, 2005

産経がスパート!

最近の産経新聞は凄い!『女系天皇に意義有ーーり(怒)』として連日の『皇室典範改正』への憂慮記事を畳み掛けるように掲載中だ。しかも今日から『〝残すべき伝統〟に迫る』シリーズ開始だ。

そこで、ここ1週間の産経新聞に載った秀逸記事を紹介しておこう。

*****

■【断】誰もが皇族になれる時代!?
(産経新聞 12月4日)ネットソース無し
 十一月十九日付小欄で「皇室典範に関する有識者会議」を批判した。その五日後、「有識者会議」による「女性・女系天皇容認」の報告書が首相に提出された。
 「有識者」が購読している新聞は朝日かもしれない。十一月二十五日付朝日朝刊は「皇位継承、地代が求めた女系天皇」と題した社説で報告書を全肯定し、こう述べた。
 「旧皇族の男子を皇族にして男系を維持するべきだという意見がある。しかし、60年近く一般国民として過ごしてきた人を皇室に迎えても、多くの国民が納得できるとは思えない」
 一見、常識的な議論に思えるが、実は致命的な矛盾を抱えている。先に私は「畏れ多くも女性天皇に求婚する男性が現れるだろうか」と書いた。もし現れたら、その男性は皇族となる。なぜなら報告書が「女性天皇の配偶者も皇族とする」と決めたからだ。
 朝日流の「時代が求めた」女性天皇の配偶者なら、「60年近く」どころか「万世」にわたり「一般国民として過ごしてきた人」であろう。一部メディアでは「ホリエモンの子弟」も取りざたされた。朝日社説を借りて言えば、金満ヒルズ族を「皇室に迎えても、多くの国民が納得できるとは思えない」。むしろ「旧皇族の男子を皇族にして男系を維持」するほうが、未来永劫「多くの国民が納得できる」のではないだろうか。
 ある男性が結婚し皇族になる。高い偏差値も、華麗なキャリアも、豊富な財力も、その条件とはなり得ない。求められる条件は「時代」ではなく伝統の中にある。
(評論家・潮匡人)

*****

■【主張】皇位継承問題 男系維持へ知恵を絞れ 女帝と女系、分けて議論を
(産経新聞 12月6日)
 
政府は「皇室典範改正準備室」を内閣官房に設置し、来年の通常国会に向けて改正案づくりに着手した。改正案には、政府の「皇室典範に関する有識者会議」が報告書で示した「女性・女系天皇容認」「長子優先の皇位継承」などが盛り込まれる見通しだが、国民の間からは、その性急さとこの報告自体への疑問の声が上がっている。

 第一の疑問点は、女性天皇(女帝)と女系天皇が明確に分けて論じられていないことだ。日本の歴史上、女帝は推古天皇をはじめ八人十代にわたって存在した。しかし、それらの女帝はいずれも男子から男子へと引き継がれた男系の女性天皇であり、女帝が即位後、子を産み、その子が皇位を継ぐ女系天皇の例は過去に一度もない。

 女帝を認めるだけなら、皇統の歴史は変わらないが、女系天皇まで認めてしまうと、その歴史は変わり、否定することにさえなりかねない。

 報告は「最近の各種世論調査で、多数の国民が女性天皇を支持する結果となっている」としているが、女帝と女系天皇の違いがどこまで国民に理解されているかは疑問だ。

≪先人の努力も参考に≫

 江戸時代の後期、今と同じように皇統断絶の危機が指摘されたことがあった。百十八代後桃園天皇は病気がちのため二十二歳で崩御した。天皇には欣子(よしこ)内親王しか子がなく、急遽(きゅうきょ)百十三代東山天皇の男系の血をひく閑院宮家から祐宮(さちのみや)を養子に迎えた。祐宮は八歳で百十九代天皇(光格天皇)に即位し、欣子内親王はその皇后になった。

 閑院宮家は江戸中期、新井白石の進言により、後の男系皇位継承に備えるために創設された。先人たちは男系維持のため、このようにいろいろな努力と工夫を重ねてきたのである。

 しかし、報告を読む限り、有識者会議のメンバーが男系維持のために議論を尽くした形跡は見られない。戦後の男女平等の理念をそのまま皇室にもあてはめ、女系天皇容認と長子優先の結論を導き出したように思われる

 もちろん、男女平等の理念は大切である。だが、そのことと独特の文化と伝統をもつ皇位継承のありようは同じ次元では語れない。例えば、英国の王室では、兄弟姉妹間で男子の王位継承権が優先される。だからといって、英国が男女差別をしているという指摘は当たらないだろう。

 有識者会議は今年一月以降、十数回の会合を重ねてきたが、なお十分とはいえない。数年前から、官邸と宮内庁の一部で、女性・女系天皇容認に向けた手続きが検討されてきたともいわれる。このことは、会議の人選を含め、「最初に結論ありきではないか」との疑いも生んでいる

≪寛仁さまの問題提起≫

 皇族の一人で皇位継承資格者の寛仁親王殿下は今秋、福祉団体の会報に書いたコラムで、女性・女系天皇容認論に疑問を提起し、男系維持のため、(1)皇籍離脱した元皇族の皇籍復帰(2)現在の女性皇族(内親王)が元皇族(男系)から養子を取れるようにする-などの案を示された。

 これを受け、民主党の鳩山由紀夫幹事長が「女系天皇に慎重な立場ということは似ている」と寛仁さまの意見に同調する考えを示したのをはじめ、静岡県知事、埼玉県知事らも有識者会議の結論を批判した。

 女帝を容認する識者の中でも、「継承順位は男子優先が望ましく、長子優先は再考を求めたい」(所功・京都産業大教授)、「明治の皇室典範作成時は十五年近く議論した。もっと議論すべきで、女系天皇は軽々に結論を出すべきではない」(昭和史研究家の保阪正康氏)など、有識者会議の結論を批判する意見が少なくない。

 現在、皇位継承をめぐる国民の意見は大きく分けて三つに集約される。一つは、オランダの王室のように長子を優先させる考え方で、有識者会議はこれに近い。二つ目は、英国型の男子優先の女系容認論だ。三つ目は、寛仁さまに代表される旧宮家の復活と養子制度の導入を求める意見である。

 日本の皇室は欧州の王室とは正統性が異なり、比較にならないほど古い歴史をもつ。いきなり歴史も風土も伝統も異なる欧州の例にならう前に、まず、男系維持の方策について知恵を絞るのが先だろう。

*****

■【正論】憲法と世論で伝統を論ずる無理
お茶の水女子大学教授 藤原正彦
(産経新聞 12月7日)ネットソース無し

≪有識者の恐るべき不見識≫
 昨年、伊勢神宮を初めて参拝した。午後の外宮を歩いていたら、白装束に黒木靴の神官が三人、恭しく食膳(しょくぜん)を持って通りかかった。尋ねると、「神様の食事で、嵐の日も戦争中も一回の休みなく、朝夕二回、千四百年余りつづけてきました」と言った。六世紀に外宮ができて以来という。こんな国に生まれてよかったと久々に思った。
 伝統を守ることの深い意義を信じる私にとって、「皇室典範を考える有識者会議」が女性女系天皇を容認、の報道は衝撃的だった。「世にも恐ろしいこと」と蒼ざめた。政治や経済の改革が気に入らない事は始終ある。しかし、政治経済は成功し様と失敗しようと、所詮(しょせん)、政治経済である。腹を立てても蒼ざめることなどあり得ない。今次の答申は全く質が異なる。伝統中の伝統、皇統に手を入れるものであり、その存続を危殆(きたい)に瀕(ひん)させかねないものであり、国体を揺るがすものだったからである。
 気を静め、答申に目を通してみることにした。長たらしい答申を隅々まで熟読する、というのははじめてのことだった。そして、その空疎かつ凡庸な論理展開に愕然(がくぜん)とした。
 二千年の皇統を論ずる上での原点が、なんと日本国憲法世論だったのである。実際、答申では要所要所でこれら原点に戻り、結論へと論を進めている。この二つを原点とするなら、実はその時点で結論は一義的に定まってしまう。男女平等により長子優先である。議論は不要でさえある。
 長い伝統を論ずる場合、それがどんなものであろうが、先人に対する敬意と歴史に対する畏敬(いけい)を胸に、虚心坦懐(たんかい)で臨むことが最低の要件である。この会議はその原則を逸脱し、移ろいやすい世論と、占領軍の作った憲法という、もっとも不適切な原点を採用したのである。「有識者」の恐るべき不見識であった。
 そもそも皇族は憲法の外にいる人である。だからこそ皇族には憲法で保護された選挙権も、住居や移動の自由や職業選択の自由もなく、納税の義務もないのである。男女同権だけを適用するのは無茶な話である。

≪伝統は時代と理屈を超越≫
 伝統を考える際に、憲法を原点とするなら、憲法改正のあるたびに考え直す必要が生ずる。憲法などは、歴史をひもとくまでもなく、単なる時代の思潮にすぎない。流行といってもよい。世論などは一日で変わるものである。憲法や世論を持ち出したり、理屈を持ち出しては、ほとんどの伝統が存続できなくなる。伝統とは、定義からして、「時代や理屈を超越したもの」だからである。これを肝に銘じない限り、人類の宝石とも言うべき伝統は守れない。
 天皇家の根幹は万世一系である。万世一系とは、神武天皇以来、男系天皇のみを擁立してきたということである。男系とは、父親→父親→父親とたどると必ず神武天皇にたどりつくということである。これまで八人十代の女性天皇がいたが、すべて適任の男系が成長するまでの中継ぎであって、その男系ではない配偶者との子供が天皇になったことはただの一度もない。女系天皇となってしまうからである。
 二十五代の武烈天皇は、適切な男系男子が周囲に見当たらず、何代も前に分かれ傍系となった男系男子を次の天皇とした。十親等も離れた者を世継ぎとするなどという綱渡りさえしながら、必死の思いで男系を守ってきたのである。涙ぐましい努力により万世一系が保たれたからこそ現在、天皇は世界唯一の皇帝として世界から一目置かれ、王様や大統領とは別格の存在となっているのである

≪「万世一系」は世界の奇跡≫
 大正十一年に日本を訪れたアインシュタインはこう言った・「近代日本の発展ほど世界を驚かせたものはない。万世一系の天皇を戴(いただ)いていることが今日の日本をあらしめた。…我々は神に感謝する。日本という尊い国を造っておいてくれたことを」。世辞も含まれていようが万世一系とはかくの如き世界の奇跡なのである。
 これを変える権利は、首相の私的諮問機関にすぎぬ有識者会議にはもちろん、国会にも首相にもない。天皇ご自身にさえない。国民にもないことをここではっきりさせておく。飛鳥奈良の時代から明治大正昭和に至る全国民の想いを、現在の国民が蹂躙(じゅうりん)することは許されないからである。平成の世が、二千年続いた万世一系を断絶するとしたら、我々は傲岸不遜(ごうまんふそん)の汚名を永遠に留めることになろう。
(ふじわら まさひこ)

*****

特に『断』の潮氏の小論はピリッと小気味いい。

明日も産経の記事は楽しみだ~。

今日のよしこちゃん(櫻井よしこ氏)の論文もよかったな~。

『アジアの真実』さんとこでもオモロイ記事、載ってたな~。

・・・とテキスト起しで時間がなくなったので今日はここまで(汗)

【2005.12.9 add】
◆『ぼやきくっくり』さん 「皇室典範~産経が女系天皇問題特集」へTB
くっくりさんが8日の産経新聞のシリーズ記事とよしこちゃん論文を全文テキスト化されている。必見!

◆『親父の威厳BLOG.ver』さん 「小さな親切、大きなお世話。」へTB
有識者会議の不可思議な結論。。。そう、ネットはまさに『女系天皇容認』への不信感で沸騰状態ですわ。

【2005.12.19 add】
◆『日本の心を育むネットワーク』さん 「「立ち上がれ!日本」ネットワークが出発した!」へTB
さっそく「立ち上がれ!日本ネットワーク」をブックマークさせていただきました!

【2005.12.26 add】
◆『手前ら、日本人をなめんじゃあねぇ』さん 「皇室典範改定論議」へTB
エントリーを書いて結構な日にちがたったいまでも皇室関係のエントリーにはTBを頂く。日本国民がどれだけ感心を持っているかの証拠だと思う。『手前ら、日本人をなめんじゃあねぇ』さんも言っているとおり、内閣のしていることはあまりにも拙速すぎる。

【2006.1.7 add】
◆『川村けんとの「いい加減にします!」』さん 「寛仁親王殿下「一度切れた歴史はつなげない」へTB
寛仁殿下の毎日新聞インタビュー記事あり。私達がいかに皇室および天皇陛下について無知であるのか身にしみてよく分かる。祖国の芯になる部分なのにね…。

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