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January 10, 2006

拉致問題での誘導に注意!

電脳補完禄』に特定失踪者問題調査会・代表の荒木和博さんの講演内容がUPされている。
北朝鮮と日本政府の駆け引きの裏側が解説されていて非常に興味深い。

おととい当ブログで日本が北へ強い姿勢を示し始めたのはアメリカの影響だと述べたが、荒木氏はここ数年変わらず強硬姿勢なのが日本なのだ、アメリカは日本のお陰で軟化に歯止めがかかったのだと言う。

なるほどー。そういう見方ももっともだ。

しかし、ずっと強硬な日本であるが、それは世論を受けて結果的にそうなっただけで、実際の交渉下では北との暗黙の了解などもあったのではないか、結果的に世論は強硬なまま崩れなかったのは日本の親北派の誤算だった、と荒木氏は言う。

ならば世論の責任はかなり大きい。私達も北にしてやられぬよう注意深く日朝交渉を見守らねばならない。

荒木氏の講演内容には他にも重要な事柄がある。
氏の講演内容テキストを要約してみた。

*****
荒木和博氏講演(2005/1/7 藤沢にて)
金木犀さまの投稿をkitsが要約

■最近の報道「めぐみさんや地村夫妻の拉致実行犯が辛光洙(シングァンス)である」はウソ

被害者の5人が帰国してから北に残る家族のために報道管制がひかれたが、お子さんやご家族が帰国を果たした今でも報道管制は続いている。だから、ニュースの出元『7時のNHKニュース』で報道されると他の報道機関は被害者の方々に取材が出来ないからNHKの報道内容にそのまま乗っかる。NHKも実際はご本人達に直接取材は行っていない。伝聞のような話しが〝そうでした〟というニュースになってしまっている。

なぜこういうことが起きるのか?
ひとつの可能性として…日朝間である程度、落としどころが決まっているのではないか。
落としどころとは、拉致をやったのは全て辛光洙なんだということにしてしまおうということ。そうすれば有本恵子さん拉致実行犯のよど号グループさえ隠したいと思えば可能だ。『朴』という工作員もとっくに死んでしまったということにし、辛光洙も30分くらい日本の訪朝団に面会させてやって肝心な事は言わせずに高齢で体調が悪いといって隠してしまう。

そういう事にして、拉致問題の進展があったから国交正常化も進める必要がある、進めないと拉致も次に進まない、という形に持っていこうと日朝で密かに合意しているのではないか。

こういう〝取引〟は今までもあった。

≪2002年9月17日≫
・落としどころ…北が拉致を認めれば国交正常化交渉を開始する
・日朝の誤算…拉致を認めたら日本の世論が激昂→国交正常化交渉開始できず
≪2002年10月15日≫
・落としどころ…ともかく生きている5人を二週間ほど帰国させよう。
・日朝の誤算…日本の世論が5人を返すな→北に戻すはずの5人を戻せず

≪2004年5月~7月≫
・落としどころ…北に残る家族を返せば国交正常化交渉を開始する(荒木氏が後で述べているが、この時の北の真の目的は朝鮮総連への圧力をかわすこと。この目的は達成)
・日朝の誤算…日本の世論調査『拉致はまだ終っていない』が8割以上
(kits注:ただし5月のご家族帰国後に22万トンの食糧支援、7月のご家族帰国後に12.5万トンの食糧支援は行っている)

※西暦日付はkits付加

■北川和美と偽遺骨

2004年11月の時点で北の方法は一つしか残っていないだろうと思った。
それは、日本政府が認定していない人の誰かを出して『自分の意志で行きました。都合で日本に行けないので早く国交正常化して自由に行き来できるようになってお父さんお母さんに会いたい』と言わせようとしたのではないか。北川和美という変な女がいたが、その要員として彼女を利用しようとしたのではないか。
彼女を出すことで親北派は『北は折れてきているじゃないか、北と信頼関係を作れば今度は死んだと言っている人まで返すかもしれない』『拉致被害者のなかに自分の意志で行った人もいるのでは?』といった世論作りができる。

ところが北が実際にやったのは「遺骨」。
日本政府が認めていない拉致した人間を引っ張り出してくるのは、曾我ひとみさんを出して逆効果になった現実があるのだから、かなりの力が要る。しかし金正日には2002年の時ほどの力がもう残って無かった。日本(訪朝団?)の中の誰かが「どうせ鑑定なんかできないから(遺骨を)出して来い」と言ったのかもしれない。ところが『偽遺骨』という鑑定が出てしまった。(またまた)話が違うということになって北は相当頭にきたということであろう。

日朝が今やっている事も既にある程度の合意が行われていると思ったほうがいいのではないか。
今流れているニュースを鵜呑みにするのは非常に危険なこと。

■北の目的

2003年12月末から北はなぜかあせっていた。日本へのあらゆる交渉ルートを使っていた。

・2003年12月末…平沢参院議員が北の日朝国交担当大使と会う(北京)
・2004年4月…山崎衆院議員・平沢議員が訪朝
・上記以外に、レインボーブリッジ(小坂浩彰代表)という怪しげなNGO、首相の飯島秘書官(朝鮮総連の大物とのパイプ)などいろんなルートを利用

実は日本では2003年の暮れに経済制裁法案が具体化していった。北はなんとしてもその経済制裁の発動を止めざるを得ない状況だったのではないか。
2004年5月22日の首相第二次訪朝で「経済制裁の発動をしない」「在日朝鮮人に差別をしない」ということになった。つまりこれは朝鮮総連に圧力をかけない、ということ。総連への圧力を止めさせる、それが目的であり、そのほとんどの目的を北はとりあえずは達成したということ。

■北に拉致を認めさせたこと、その意義

2002年9月17日に、あくまで結果的にだが、田中均氏をはじめとする、福田元官房長官かわからないが、ともかく拉致を認めれば日朝交渉進めてやるという風に言って、北に拉致を認めさせたのは大きい。結果的に国交正常化交渉を進めずに5家族を取り戻した。全体から見ればこちらが押しているのは間違いない。
アメリカはクリントン時代に逆行しようとしたが、結果的にブレーキをかけたのは日本であった。日本だけが、ある意味でいうと、だんだん強硬になって、しかもその方針を変えていない。

このまま続けていけば、どこかで大きな転換を持ってくることができると確信している。
われわれの力で絶対できるんだ、このアジアの中でそういうこと(拉致被害者を奪還)のできる国は我が国しかないんだ、レバノンやタイ、韓国の被害者も日本の力で取り戻してあげるんだ、と自信を持つ事で事態は間違いなく前に進むと思う。

短波ラジオ放送『しおかぜ』について「本当は政府のやることなのに」と言ってくださる方もたくさんいて有り難い。が、少なくともこれは政府がやることではない。日本国民全部の責任として、やるべき事はやらねばならないしやるのだ。

今、この国の状況は何が何でも国交正常化という確信は無いと思う。いろんな思惑がごちゃごちゃ集まっているうちにこういう風になっている。
そういう状況を打開するのは最終目的地をしっかりと見据えること。
それは拉致問題に関していえば『すべての拉致被害者を救出する』こと。

※()内はkits付加
*****

長いけど読み応えある講演内容なので、時間のある方はできれば原文を読んでいただけるとより分かりやすいと思う。

荒木和博氏講演(2005/1/7 藤沢にて)【3】 (2006-1-9)
荒木和博氏講演(2005/1/7 藤沢にて)【2】 (2006-1-9)
荒木和博氏講演(2005/1/7 藤沢にて)【1】 (2006-1-8)

拉致問題の解決にいかに世論が大事か、ということに尽きる。世論が許さなければ政府も動きようがないのだ。それゆえ世論を形成する私たち国民は事態を正しく見極める必要がある。つまりは日本人ひとりひとりの胆にかかっているのだ。

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