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February 17, 2006

「女系天皇」容認は予定調和

テレビ大好き人間の私であるが、今日はいつにも増してワクワクだわ。恋人(心の)である長谷川平蔵さまが夜8時から、そして深夜にはトリノ五輪スキージャンプ・ラージヒル予選に愛人(心の)である岡部選手が出場するのだ。嗚呼、今夜も眠れない。前置きはコレくらいにして、今日の産経新聞は一面から三面まで「皇室典範改正問題」に関する極秘文書で満載でございます。すげード迫力。

この問題に関心の有る大抵のブロッガーは、

有識者会議の内容なんて最初から「女性・女系天皇容認」の結論ありき

なんて事は薄々気が付いてますって。

でも、その発端を現物で示されると、かなり圧巻ではある。

記事の内容から時系列に出来事を辿ってみる。

 【皇室をめぐる最近の主な出来事】

平成(西暦)

5年('93)   皇太子ご結婚の儀
6年('94)   秋篠宮妃殿下 第2子ご誕生

8年('96)1月 橋本内閣誕生(~10年6月)
     8月 内閣「男女共同参画2000年プラン」作成

同年      宮内庁で皇位継承に関する資料を作成

9年('97)4月 内閣官房が参加し、政府の第1期の皇位継承制度に関する非公式研究会が始まる(~11年3月)

 ・研究会設置の経緯:橋本首相(当時)「皇位継承について広く研究しておいてくれ」と古川氏に話したことか?
 ・メンバー:工藤敦夫元内閣法制局長官、古川貞二郎内閣官房副長官(当時)現委員、大森政輔内閣法制局長官(同)らのほか、元宮内庁幹部ら。当時の鎌倉節宮内庁長官、森幸男次長も参加。
 ・議論:「女系天皇に対する国民感情がどうなるかが最大の問題。その場合、天皇のありがたみはどうなるか」
     「旧皇族の皇籍復帰は議論せず」

10年('98)7月 小渕内閣誕生(~12年4月)

11年('99)4月 第2期の研究会が始まる(~12年3月)

 ・メンバー:園部逸夫元最高裁判事 現副座長ら。
 ・議論:「女性・女系天皇にどういう問題があるか、認める上で妨げはあるか」

     6月 男女共同参画社会基本法 成立(12年~施行)

12年('00)7月 森内閣誕生(~13年4月)

13年('01)4月 宮内庁が雅子さまご懐妊の兆候と発表

     同月 小泉内閣誕生(~現在)

    12月 皇太子ご夫妻に長女、愛子さま誕生

15年('03)5月 内閣官房、内閣法制局、宮内庁が共同で皇位継承制度改正を検討(~16年6月)
       ・官房長官:福田康夫(~16年5月)
       ・法制局長官:秋山收(~16年8月)
       ・宮内庁長官:湯浅利夫(~17年4月)

    12月 宮内庁の湯浅長官が秋篠宮家に「3人目のご出産を」と発言

16年('04)5月 政府が女性・女系天皇容認を打ち出した極秘文書をまとめる(今記事)
 ≪文書上の改正手順≫
 第一段階:政府部内の関係者による非公式の検討着手、16年3月末までにとりまとめ
 第二段階:有識者の懇談会立ち上げ正式検討開始
(→現実は16年12月に開始)
      中間報告
(→現実は17年7月に中間報告)
      それに対する世論を見ながら成案まとめ
(→現実は17年11月に成案)

    同月 皇太子さまが「雅子の人格を否定するような動きがあった」とご発言

    7月 内閣官房と宮内庁が公式検討に向けた準備をスタートさせる
       ・官房長官:細田博之(~17年10月)
       ・宮内庁長官:湯浅利夫(~17年4月)

   12月 皇室典範に関する有識者会議が発足

17年('05)1月 有識者会議が初会合

   7月 有識者会議が両論併記の中間報告

   11月 有識者会議が女性・女系天皇を認め、長子優先とする報告書を提出

18年('06)1月 秋篠宮ご夫妻が歌会始でそろってコウノトリのお歌を披露

   同月 小泉純一郎首相が施政方針演説で皇室典範改正案の提出を明言

   2月 宮内庁が紀子さまご懐妊の兆候と発表、政府が皇室典範改正案提出を断念

上記年表より平成9年の段階で「女系天皇」の検討が始まっていたことが分かる。その時点で既に方向性は決まっていたのだ。
その頃といえば「男女共同参画社会」推進に向けて政府内でも推進本部が設置(平成6年)され、平成12年には「男女共同参画社会基本法」が施行、それ以後は行政が一丸となってジェンダーフリー社会へまっしぐらであったことは周知の事実。

愛子さまご誕生前から「女系天皇」の議論があったということは、小泉首相が愛子さまかわいやで「皇室典範」改正を推進したかったのではないという証左でもあると思う。ま、「じゅんちゃんは勉強不足」の誹りは免れないとは思うけど。

上記のこの年表をじーーっと眺めると、ジェンダーフリーの偏った思想に侵食された非公式研究会の「女系天皇」容認方針、という正体がおぼろげに見えてくる気がする。

研究会は「世論の動性を見て改正」なんて言ってるけど、その肝心の「世論」は果たして「女系天皇」容認のまま推移するでせうか?私は

「甘い」

と思う。

ジェンダーフリー慎重論がジワジワと拡大している今、国民的議論になればなるほど研究会の頼りの「世論」は「女系天皇」消極論に移って行くと思う。なにせ研究会が根拠とした一昔前の「世論」はジェンダーフリー行け行けドンドンだったのだもの、当たり前っちゃ当たり前。

嗚呼、気まぐれな女心・・・いな、「世論」。

だから「世論」よりも「史実」の方を頼りにしていただきたいんですがね。。。

最後に産経の記事を保存しておく。

【2006.2.18 add】
◆『ぼやきくっくり』さん 「皇室典範~有識者会議はやはり追認機関でしかなかった」へTB
2003年の湯浅宮内庁長官(当時)の「第3子を」発言は、この非公式研究会の「女系天皇」容認への危機感だったとも考えられる、というくっくりさんの考察に納得できる。確かに、裏でこんな状況が進んでいれば「なんとか御子さまを・・・」と思うよね。

◆産経の「皇位継承制度のこれからのあり方について」(ネットソース無し)をテキスト化

*****
女性・女系天皇 「容認」2年前に方針 政府極秘文書で判明
平成18(2006)年2月17日[金]

 内閣官房と内閣法制局、宮内庁などで構成する政府の非公式検討会が平成十六年五月、女性・女系天皇容認を打ち出していたことが十六日、産経新聞が入手した極秘文書で明らかになった。文書には、有識者による懇談会立ち上げなど皇室典範改正に向けた手順を示した部分もあり、小泉純一郎首相の私的諮問機関「皇室典範に関する有識者会議」(座長・吉川弘之元東大総長)の設置や論議の方向性は、非公式検討会の筋書きに沿って進められたとみられる。

 中心的な文書は、将来の皇位継承制度改正に向けた「検討課題」と、十六年五月十日付の「皇位継承制度のこれからのあり方について」だ。「検討課題」は宮内庁と内閣官房、政治学者らによる水面下の研究会が九年四月から開始されたことなど検討経過も記録している。「皇位継承制度」の文書は具体的な改正点に言及している。

 こうした文書によると、「皇位継承資格を男系の男性に限定する現行制度では、象徴天皇制度が維持できず、皇位継承資格を女性にも認めるべきだ」と指摘。男性に限定しない理由としては「国民意識は女性が皇位に就くことを認めている」「歴史上、女性天皇が存在する」ことなどを挙げている。

 また、男系に限定しない理由としては、「国民は、皇位は男系でなければならないと考えていない」「男系維持のために養子制度を導入したり非嫡出子に皇位継承資格を認めることは、多くの国民の理解を得ることは困難」などを挙げている。

 いずれも国民意識を根拠としており、「国民の理解と支持」を強調した有識者会議の報告書と論理展開が似通っている。

 ただ、文書は皇位継承順位に関しては「『長男優先』と『長子(第一子)優先』の二つの考え方がある。いずれの案をとるべきかについては、国民意識を見極めて総合的に判断すべきだ」として結論を出していない。この点は、「制度として分かりやすい」として長子優先を打ち出した有識者会議と異なっている。

 文書はこのほか、「皇族の範囲」「女性天皇および女性皇族の配偶者および婚姻に関する制度」「皇籍離脱に関する制度」「皇室経済制度」などの検討が必要と指摘している。有識者会議の報告書も、これらを論点として取り上げている。

 非公式検討会発足時のメンバー(内閣官房副長官)で、「皇室典範に関する有識者会議」委員も務めた古川貞二郎氏の話「当時、副長官として(皇位継承問題の)勉強はしたが、あくまで勉強だ。研究会で何かをまとめ、結論を出したということはない。有識者会議は白紙で議論した」

*****
橋本元首相 皇族の意見聴かず非礼
平成18(2006)年2月17日[金]

 橋本龍太郎元首相は十六日までに産経新聞のインタビューに答え、二度にわたって政府の「皇室典範に関する有識者会議」に皇族方の意見を聴くよう求めたが、聞き入れられなかったことを明らかにした。橋本氏との一問一答は次の通り。

 --首相在任中に古川貞二郎官房副長官(当時)に皇位継承問題の検討を指示したのか

 「必ずしも(女性・女系容認などと)方向を決めてではなく、広く検討してほしい、どういうケースが起こるか分からないから研究しておいてくれと話したことはある」

 --有識者会議の議論をどう見るか

 「プロセス、手順に非常に不満を持っている。私は皇室の中にもいくつかの意見があることを知っていたので、古川君に皇族方の意見を聴くよう勧めたが、答えは『ノー』だった。私はあきらめが悪いので、さらに『(皇室の)全員から聴けなんて言っていない。しかし、せめて皇室の最長老の三笠宮さまからぐらいは聴くべきではないか』と勧めたが、聞き入れられなかった。三笠宮さまは戦前の皇室も、占領行政下の皇室も、(旧十一宮家の)臣籍降下も知っておられ、今日までずっと皇室を見ておられた。少なくとも三笠宮さまのご意見はうかがっておくべきだったと思う」

 「私だったら、あんな見え見えの形で有識者会議をつくり、座長に『皇室の意見は聴かない』なんて言わせない。無礼であり、少なくとも非礼だ。果たしてあの人たちが本当に国民を代表する人選だろうか」

 --女性・女系天皇容認、長子優先の結論については

 「私は女性天皇は否定しない。しかし、女系天皇を認めるべきかどうかはもっと時間をかけて考えるべきことだと思う。同じ結論に達するにしろ、少なくとももっと慎重さが必要だ」

*****

女系天皇容認 極秘文書 「結論ありき」濃厚に 有識者会議も「手順」通り
平成18(2006)年2月17日[金]

 「皇室典範に関する有識者会議」が発足する七カ月も前に、政府の非公式検討会は女性・女系天皇を認めるための法改正を想定していた-。産経新聞が入手した政府の極秘文書を見ると、昭和四十年の秋篠宮さま以降、皇室に新たな皇位継承者(男子)が誕生していないことに政府が早い時期から危機感を持っていたことが分かる。二人の東大総長経験者や日本経団連会長らをそろえた「有識者会議」の議論が「初めに女性・女系容認の結論ありき」(皇室研究者)だったとの疑念がますます濃厚になっている。(阿比留瑠比)

 極秘文書によると、宮内庁で皇位継承制度にかかわる基礎資料の作成が始まったのは平成八年。翌九年四月から十二年三月まで、内閣官房が加わった非公式の「特別研究会」が二期に分かれて設置されている。

 第一期メンバーには、工藤敦夫元内閣法制局長官、古川貞二郎内閣官房副長官(当時)、大森政輔内閣法制局長官(同)らのほか、元宮内庁幹部らが名を連ねている。古川氏は後の有識者会議の委員でもある。

 研究会設置の明確な経緯は不明だが、当時の橋本龍太郎首相は「年月日は覚えていないが、古川君にどういうケースが起こるかわからないから、皇位継承について広く研究しておいてくれと話したことがある」と語る。

 第一期研究会に参加した大学教授の一人は「当時、宮内庁の鎌倉節長官、森幸男次長も出席して何回か会合を持った。『女系天皇に対する国民感情がどうなるかが最大の問題だ。その場合、天皇のありがたみはどうなるか』というところで議論は終わった。旧皇族の皇籍復帰は議論しなかった」と証言する。

 第二期研究会には、やはり有識者会議の委員(副座長)である園部逸夫元最高裁判事が加わっている。第二期メンバーの一人は「女性・女系天皇にどういう問題があるか、認める上で妨げはあるかという観点から研究した」と説明する。

 研究会は十二年三月にいったん閉じたが、宮内庁では資料の作成、整理が続けられた。そのうえで十五年五月から十六年六月にかけて、内閣官房と内閣法制局、宮内庁による皇位継承制度の改正に向けた共同検討が実施されている。

 文書の「検討課題」と題された部分は、改正に向けた手順として、第一段階では「政府部内の関係者による非公式の検討に速やかに着手し、十六年三月末をめどに一応のとりまとめを行う」と記述。第二段階では、政治状況を見極めつつ、有識者による懇談会を立ち上げ、正式に検討を開始▽しかるべき時期に趣旨、検討の方向についての中間報告をとりまとめ、公表▽中間報告に対する世論の動向などを見ながら成案とりまとめに向けた検討を進める-とする。

 実際に、有識者会議は十六年十二月に発足後、十七年七月に女系容認と男系維持の両論を併記した中間報告である「今後の検討に向けた論点の整理」を公表。これに対する世論の反応をうかがったうえで、女系容認に向けた論議を加速させており、文書が示した手順と符合していた。

                  ◇

 【皇室をめぐる最近の主な出来事】

 平成

  8年   宮内庁で皇位継承に関する資料を作成

  9年4月 政府の第1期の皇位継承制度に関する非公式研究会が始まる(~11年3月)

 11年4月 第2期の研究会が始まる(~12年3月)

 13年4月 宮内庁が雅子さまご懐妊の兆候と発表

   12月 皇太子ご夫妻に長女、愛子さま誕生

 15年5月 内閣官房、内閣法制局、宮内庁が共同で皇位継承制度改正を検討(~16年6月)

   12月 宮内庁の湯浅利夫長官が秋篠宮家に「3人目のご出産を」と発言

 16年5月 政府が女性・女系天皇容認を打ち出した極秘文書をまとめる

    同月 皇太子さまが「雅子の人格を否定するような動きがあった」とご発言

    7月 内閣官房と宮内庁が公式検討に向けた準備をスタートさせる

   12月 皇室典範に関する有識者会議が発足

 17年1月 有識者会議が初会合

    7月 有識者会議が両論併記の中間報告

   11月 有識者会議が女性・女系天皇を認め、長子優先とする報告書を提出

 18年1月 秋篠宮ご夫妻が歌会始でそろってコウノトリのお歌を披露

    同月 小泉純一郎首相が施政方針演説で皇室典範改正案の提出を明言

    2月 宮内庁が紀子さまご懐妊の兆候と発表、政府が皇室典範改正案提出を断念

                  ◇

 【(皇位継承制度改正に向けての)「検討課題」全文】

 ■検討課題

 一、状況

 (1)現在、皇位継承資格をお持ちの皇族方は6方。40年近く、新たな男子皇族の御誕生はない。現行制度では、将来の皇位継承が不安定となる恐れがある。(皇位継承は、国の基本に関わる事柄であり、その継承に不安が生じてからの検討では遅きに失する恐れがある。また、制度改正の内容如何により、女子皇族御教育の方針・体制等にも影響)

 (2)女性天皇容認の議論は、国会でも論議され、世論調査動向も女性天皇容認へと、大きく変化。(昭和50年と平成15年を比較すると、男子限定が54・7%から9・6%へ、女子でもよいが31・9%から76%へと変化、日本世論調査会)

 (3)本件は、事柄の性質上、きわめて慎重に対応すべき課題であるが、上記のような状況から、制度改正について早期の検討を求める世論が高まる可能性も視野に入れておく必要がある。

 二、検討項目

 (1)皇位継承制度

 (2)関連する諸制度〔女性天皇の配偶者、皇籍離脱、摂政、皇室経済〕

 (3)公式検討の体制、手順等

 三、改正に向けての手順

 (第一段階)政府部内の関係者による非公式の検討に速やかに着手し、平成16年3月末をめどに一応のとりまとめを行うべく検討を進める

 (第二段階)

 ・政治状況等を見極めつつ、有識者による懇談会を立ち上げ、正式に検討を開始

 ・しかるべき時期に趣旨、検討の方向についての中間報告をとりまとめ、公表

 ・中間報告に対する世論の動向等を見ながら成案とりまとめに向けた検討を進める(党、国会との調整をどうするか?)

 四、当面の検討体制

 内閣官房=内閣官房副長官(事務)、内閣総務官

 内閣法制局=内閣法制局長官、内閣法制次長

 宮内庁=宮内庁長官、宮内庁次長(この下に、属人的な検討チームをおく)

 ■作業について

 一、検討項目

 (1)現状認識及び女性天皇に関する論点の整理

 (2)皇位継承資格、皇位継承順序に関する制度の検討

 (3)関連する諸制度の検討

 (4)公式検討のメンバー候補者リストの整備、手順の検討

 (5)その他基礎資料の収集

 二、作業手順

 (1)検討項目ごとに分担して検討を進め、少なくとも毎月一回作業チームの会合を開き調整を行う。

 (2)作業チームの打ち合わせ、資料保管のため会議室を確保する。

 (3)9月末、12月初頭、2月末を目処に親懇談会との合同会議を開き、逐次、項目ごとのとりまとめを行う。

 三、検討チーム(内閣官房、内閣法制局、宮内庁のメンバー)

 ■作業項目の詳細案

 (1)皇位継承制度の検討

 ・皇位継承資格

 (ア)女性天皇案(皇統に属する皇族女子に皇位継承資格を認める案)の意義

 (イ)男系維持案(養子案、旧皇族の復帰案、非嫡出子による継承案、皇族の離婚及び再婚案)の問題点

 ・皇位継承順序

 (ア)「同等内男子優先案」「同等内長子優先(男女平等)案」の比較

 (イ)男子優先案(直系傍系を問わず男子を優先する案)の問題点

 ・皇族の範囲・皇室の規模

 ・今回の改正の考え方

 (2)関連諸制度の検討

 ・女性天皇等の配偶者制度

 (ア)従来の議論とそこで提示された問題点への対応

 (イ)名称の検討の仕方

 (ウ)身分・敬称・役割等

 ・皇籍離脱・婚姻手続き

 ・摂政

 ・皇室経済制度

 ・宮内庁法等組織改正の必要性

 (3)改正手順等の検討

 ・検討公表の時期・段取り

 ・改正制度成立までの作業日程

 ・公表後の検討組織のあり方(組織の性格、人選、構成、事務局の体制)

 ・公表後の検討組織の審議の進め方

 ・国会対応

 ・報道対応
*****
■【主張】皇室典範改正文書 白紙に戻し国民的論議を
平成18(2006)年2月17日[金]

 政府が橋本政権下の平成九年から、皇室典範改正の検討を始め、小泉政権下で二年近く前に女性・女系天皇を容認する極秘文書を作成していたことは、きわめて大きな問題をはらんでいる。

 この検討会は官僚のトップである内閣官房副長官などを責任者としている。作業の中心人物は昨年十一月、女性・女系天皇を認める報告書を発表した首相の諮問機関「皇室典範に関する有識者会議」のメンバーになっている。有識者会議の発足なども、極秘文書「検討課題」では「改正に向けての手順」の「第二段階」として位置付けられている。これでは有識者会議は初めに結論ありきで、追認機関でしかなかったとのそしりを免れまい。

 皇室典範改正案の今国会提出は見送りの方向になっているものの、今回の改正の背景には、一部の官僚と学者が密室の論議を経て導き出した一定の結論を押し付けようというシナリオがあることをうかがわせる。

 一定の結論とは、平成十六年五月十日付の極秘文書「皇位継承制度のこれからのあり方について」が打ち出した「皇位継承資格を女性に拡大」するとした女系天皇容認のことだ。

 この文書は、男系に限定しない理由に関し、(1)国民は、皇位は男系でなければならないと考えていない(2)皇位は天皇の血統に属する者の継承が本質であり、男系ではなくても皇位の意義は変わらない(3)男系維持のための養子制度導入などは多くの国民の理解を得ることは困難-としている。有識者会議報告書はこれを大筋踏襲している。

 だが、国民に理解が得られないとする判断に問題はないのか。男系で百二十五代にわたり引き継がれている皇位継承の伝統の重みがわかってくるにつれ、各種世論調査で男系維持を求める声が増えていることは、前述の二つの文書が根拠にする世論がいかに移ろいやすいものかということを示していないだろうか。

 一方、有識者会議が打ち出した「長子(第一子)優先」に対し、極秘文書は「長男優先」と「長子優先」の結論を出さず、両論併記にとどまった。

 有識者会議は一歩踏み越えた判断を示したわけだが、これが適切かどうかを含め、これまでの論議を白紙に戻し、国民的な論議を深めるべきだ。

*** 2006年2月18日 add**
「皇位継承制度のこれからのあり方について(平成16年5月10日)報告書全文」
2006年2月17日 産経新聞13版 ネットソース無し

 Ⅰ早期検討の必要性
 ・皇位継承資格を嫡出の男性皇族に限定する現行の皇位継承制度は、制度自体に無理があり、将来、皇位継承者が不在となる懸念が増大(現在最年少の皇位継承資格者は秋篠宮殿下)。
 ・皇位継承のあり方は、国の基本に関る重要な事項。皇位継承の不安が現実のものとなる前に幅広い視点から、慎重、かつ、十分な検討が必要。
 ・皇位継承資格者となる方の御教育の時期等にも鑑み、早期に検討を開始すべき。

 Ⅱ制度改正の基本的考え方及び内容
 一、制度改正の基本的考え方
 ・憲法が定める世襲による象徴天皇制度を前提。
 ・憲法改正を要せず、皇室典範の改正による。
 ・皇位継承制度に関する「国民意識」と「歴史・伝統」を尊重し検討。
 二、皇位継承制度の改正
 (1)皇位継承資格の改正-皇位継承資格を女性に拡大
 ・皇位継承資格を男系の男性に限定する現行制度では、象徴天皇制度が維持できず、以下の理由により、皇位継承資格を女性にも認めるべき。
 ①男性に限定しない理由
 ・国民意識は、女性が皇位に就くことを認めている。
 ・歴史上、女性天皇が存在する。
 ・女性に皇位継承資格を認めることにより、直系による継承の可能性が拡大。(これは、世襲における直系優先という一般的な国民意識に沿うとともに、直系による継承の尊重という皇位継承の歴史・伝統に沿う。)
 ②男系に限定しない理由
 ・国民は、皇位は男系でなければならないと考えていない。
 ・皇位は天皇の血統に属する者が継承することが本質であり、男系ではなくても皇位の意義は変わらない。
 ・男系維持のために養子制度を導入したり非嫡出子に皇位継承資格を認めることは、多くの国民の理解を得ることは困難。
 (2)皇位継承順序の改正-皇位継承資格者に女性を含めた場合の継承順序
 ①以下の理由により、まず、男女にかかわらず、直系を傍系に優先させるべき。
 (ア)世襲による地位は、親から子へと伝えていくことが基本であり、この考え方は、国民意識に沿う。
 (イ)直系優先は皇室の伝統であり、直系の女性が傍系の男性に優先して皇位を継承した例もある。
 (ウ)直系を傍系に優先する場合、傍系での子の誕生の有無にかかわらず、将来の天皇が早期に定まり、本人の自覚や国民の意識を高める。
 ②天皇の子の代に兄弟姉妹がいる場合、以下のとおり長男優先(第1案)と長子優先(第2案)の二つの考え方がある。いずれの案を採るべきかについては、皇位継承のあり方についての国民意識を見極めて総合的に判断すべき。
 第1案 天皇の子である兄弟姉妹のうちでは男性を女性に優先する案(長子が女性、次子が男性の場合、次子が長子に優先)
 [案の考え方]
 ・兄弟姉妹のうちちょうなんが世襲することは、従来の国民意識からは違和感は小さい。
 ・皇位が殆どの場合男性により継承されてきたという歴史がある。
 第2案 天皇の子である兄弟姉妹のうちでは男女にかかわらず長子を優先する案(長子が女性、次子が男性の場合でも、長子が次子に優先)
 [案の考え方]
 ・継承資格を男系の男性に限定しないことから、男女にこだわらず、出生順が自然であり、また、社会全般に男女平等の意識が今後も高まると考えられる。
 ・長子は、男女を問わず誕生と同時に順位が確定する。
 三、皇族制度の改正(皇族の範囲について)
 ・皇族の範囲の制度は、皇位継承資格者の範囲の限界を定めるという意義を有しており、新たな皇位継承制度に相応しい皇族の範囲のあり方の検討が必要。
 ・皇位継承制度の改正後は、皇族数が増加する可能性が増大し、皇族数の調整を要する機会も増加すると想定。皇室会議により皇族数の調整を行う現行制度の見直しも含めて、皇族の範囲のあり方の検討が必要。
 ・皇族数の調整方法として、現行制度同様、皇室会議により調整を行う案と、皇族の範囲を世数により法定する案とが考えられるが、更に検討が必要。
 四、関連諸制度の改正
 ・女性天皇及び女性皇族の配偶者及び婚姻に関する制度、女性皇族及びその配偶者の皇籍離脱に関する制度、皇室経済制度等の検討が必要。
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